6.アッコちゃん

(99.04.20)

 

 アッコちゃんは今23歳。出会った頃はまだ養護学校を卒業したばかりの頃でした。

 はじめて出会ったのは私がまだ点字の会で活動しているときで、お母さんと一緒にすみだボランティアセンターに訪ねてきてくれたときです。

お母さんから、アッコちゃんがせっかく学校で習ったパソコンを忘れないために何かしたいといって点字の会に様子を見に来たと言うことでした。
アッコちゃんは脳性麻痺で言葉も不自由ですし、一人で立つこともできません。
いままでいつもお母さんと一緒で、学校を卒業してからは墨田区にあるの「ぞみの家」に通っています。

私の最初の印象はじっと上目遣いで下から見ている子だなと言う感じでした。
お母さんから話を受けて、アッコちゃんに直接パソコン点字のことなど説明して、一緒にやらないかと聞いてみました。
そしたら、うんとうなずき、やってみると言うことでした。

後で聞いたら、その時私がアッコちゃんに直接話しかけたことが、とてもよかったそうで、アッコちゃんが好感を持ってくれたそうです。

アッコちゃんのような脳性麻痺の人は一見からだが不自由で言葉もうまく話せないため、知的障害者と見られ、幼児言葉で話されたり、分からないだろうといろいろなことを言う人が多いそうです。
しかし、脳性麻痺は体が不自由なだけで知的障害はほとんどありません。

その後点字はあまりしませんでしたが、3sunネットを作るとき、最初から参加してくれました。

丁度20歳前後の頃から、会の行事にも積極的に参加し、お母さんと一緒はいやだといいだし、ボランティアさんと一緒に行動するようになりました。
何年か前の車椅子ツレッキングスクールではミニ講演会の講師も務め、今年もまた、講師をするといってくれました。

今では前をきちっと向き、決して上目遣いで見ることもなく、きちんと自分から発言するようになりました。
ただ、まだ私がアッコちゃんの言葉を分かってあげられないことがアッコちゃんに悪いと思ってます。「はい」とか簡単なことは分かるようになったんですけど、、、、

のぞみの家の職員はアッコちゃんの言っていることがすべて分かると言います。お母さんより分かるとか。ただただ感嘆するばかりです。

3sunネットでスキーに行こうというきっかけも、アッコちゃんが「雪を見たい」と言う言葉から始まりました。
何とかアッコちゃんを車椅子で連れていけないか。スキーはだめにしてもそりはどうかと。みんなで不安の中始まったのです。
それが今では3sunネットの恒例になり、毎回25人以上は参加しています。

アッコちゃんはますます、積極的になってきて、この間初めてお母さん抜きで1日中デートをしてきたそうです。
のぞみの家ではリーダー的存在とか。

アッコちゃんとともに3sunネットも成長していければとこの頃は思っています。

スキャナから取ったからあまりきれいじゃなくて
ごめんなさい。
ホントは二人とも美人です。
右がアッコちゃんで、左が友達のノリちゃん。
この4月に長崎に行った時の写真です。