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 1978年、ダウラギリI峰(8167m)サウスピラーを初登攀した時に結成されたイエティ同人グループは、その後1981年のマナスル(8163m)での小人数速攻無酸素登頂、アンナプルナI峰(8091m)南壁の初登攀、1982年の冬期エベレストの登頂、そして1983年には日本人初のエベレスト無酸素登頂を成し遂げるなど、ヒマラヤにおけるパイオニアとして活躍してきました。しかし、その過程において素晴らしい仲間を失った事は、同人達の心に大きな傷痕を残しましたがヒマラヤへの挑戦は続けられ、1990年にはパキスタンのガッシャーブルムU峰(8035m)への無酸素登頂、パミール3山、アコンカグア、マッキンリーなどの高峰へも多くの登山家を送り出しました。

 今回の登山隊の特長は、夢の世界最高方峰への登山を熱望する中高年登山者、加盟している組織ではヒマラヤに行けない登山者、そして組織に属さない登山者にも門戸を開きました。但し、世界最高峰であるエベレスト遠征は人間の生存能力の限界が試される登山と言え、登山技術や体力はもちろん、登山者1人1人が厳しい自然条件下で長期にわたり高い自己管理能力を要求されます。

 しかしながら、我がイエティ同人で長期にわたり蓄積された高所登山のノウハウの還元する事に加え、ヒマラヤの高所ポーターが優秀になった事、そしてヒマラヤ登山で最も重要な高所順応の方法が解き明かされた事を考慮すれば、この登山は隊員夫々の夢を広げ、可能性を追求する絶好の機会だと確信しております。

 どうか皆様の御理解、御協力を承りたくお願い申し上げます。


イエティ同人グループ
代表 雨宮 節