ランタン谷・ヤラピーク

(2003.7.19)

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期間:2003.3.21〜4.1

ヤラピークBCにて

場所:ランタン谷ヤラピーク(5500m)

  3/21 カトマンズ〜シャリブベンシ(車で移動)
  3/22 シャリブベンシ〜ラマホテル
  3/23 ラマホテル〜ランタン
  3/24 ランタン〜キャンジンゴンパ
  3/25 キャンジンゴンパ滞在
  3/26 キャンジンゴンパ〜ヤラピークBC
  3/27 ヤラピークBC(滞在)
  3/28 ヤラピーク登頂
  3/29 ヤラピークBC〜キャンジンゴンパ
  3/30 キャンジンゴンパ〜ラマホテル
  3/31 ラマホテル〜シャブリベンシ
  4/1  シャブリベンシ〜カトマンズ(車で移動)
        (日誌等については2003yeti同人エベレストHPを見てください。)

チョモランマの高度順化のためにランタン谷のヤラピーク(5500m)に登ることになりま

昼食の風景
シャブルベンシ(2300m)の村
ポーターの少年
森崎さんのお手前でみんなで抹茶のティタイム
ヤラピーク(5500m)をバックに
ヤラピーク頂上

した。
チョモランマBCは5200mでそこまで一挙に車ではいるためにその前に5500mを経験しようと言うことです。

カトマンズからランタン谷の拠点であるシャブリベンシまで車で入りました。途中から山道の狭い道で何度も天井に頭をぶつけそうになりながらの車の旅(?)でした。

チョモランマに一緒に行くシェルパやコック、キッチンボーイも一緒です。それにランタンだけのトレッキング参加者も入れると日本からの参加者18名、シェルパ9名、コック等4人、そのほかにローカルキッチンボーイ、ポーターを入れるとすごい人数になってしまいました。

どんなものかは本などで読んでいましたが、初めてのトレッキングだったのでいったいどんなだろうと興味津々でした。
また、チョモランマの順化のための山行と言うことで緊張もしていました。
どんな歩き方をしたらいいんだろう??
慎重に、慎重に、、、、と言った感じでした。

ランタン谷は花の美しいところだと聞いていましたのでそれも興味がありました。
花に関しては3月ということで時期が早すぎてあまり咲いてはいないようです。サーダーに聞くとやはり6月がきれいだとか。こちらはモンスーンの時期ですけど5月末から6月が花がきれいなんだそうです。

私たち隊員は自分の食料や水、雨具くらいを持ち、後はダッフルバックに荷物を入れポーターに持ってもらいます。同じポーターがほぼ毎日持ってくれます。共同装備、テントや何かもポーターが運びます。ローカルキッチンボーイは主に食事関係の食器や釜材料などを運んでいるようでした。

テントは二人で1つ。三角テントです。チョモランマBCと兼用です。

朝、モーニングティで起こされます。テントまで持ってきてくれるのです。それと顔を洗うお湯と洗面器も一緒に持ってきてくれます。
30分過ぎに食事が食堂テントにできています。
食事がすぎたら各自自分のペースで歩き始めます。

シェルパは私たちが食事をしている間にテントを畳み、隊員の荷物をまとめそれをポーターが背負って出発していきます。
ポーターの食事は一日2回だそうです。
ちょうど私たちが歩いていると、小川のそばなどで火をおこして食事をしています。
シェルパは早く出発する人、荷物を点検してから出発する人、隊員の最後尾に着く人というように別れているようです。

人数も多いせいでしょうか、シェルパと一緒には食事はしませんでした。
コックは日本語も話し、日本食を作ってくれるので、食事には不自由しませんでした。
毎日、朝昼晩と3食コックが作ってくれます。
トレッキングは大名旅行だと聞いていましたが本当です。
荷物も食事の心配もしなくていいのですから。
ただ、自分の体をどのようにして順化させて目的地まで行けばいいかと言うことだけです。
でも、その順化が難しいんですよね。
なれた人ならともかく、初めてだと、本で読んだりしただけではうまくいきません。
やっぱり現地で実際に行動してみるのが一番のようです。

1日3〜5時間のコースをゆっくり歩きます。それでも初めての高度になると急に歩く速度が遅くなります。3800mを過ぎた頃から頭が痛いという人が出てきました。

息の仕方も気を付けて腹式呼吸でするようにしたのですけど、なかなか思うとおりにいきません。

いつも早めに出て、ゆっくり歩いて、一番遅い人よりは少し早く着くように心がけました。
でも、一度、お腹がすいておにぎりを食べてゆっくりしたいたら、一番後ろにいるはずのサーダーが私のそばに立って待っているではないですか。
焦りましたね。やはり誰かに待たれているというのは焦ります。仕方ないので早々に歩き出しました。

夜寝るときに、高度の影響で空気が少なくなり、横になると特に息苦しさを感じるのですけど、みんなは息苦しいなと感じながら寝入ってしまうそうなんですけど、私の場合は、うとうととすると必ず、息ができなくなって飛び起きて、もう空気がほしいと思いっきりぜいぜいしてしまうのです。
ヤラピークBC(4500m)に初めては行った夜は横になることもできずに一睡もできませんでした。
きっと25歳から出た喘息のせいかな。。。なんて思います。ここ5年ほどでなかったので、もう治っているとは思うのですけど、何か影響してるのかもしれません。

このランタン谷では3800mくらいまではビールも飲みました。結構おいしかったです。

今年のヤラピークはいつもの年と違って、雪が多いと言うことです。
例年なら重装備をせずに運動靴でも頂上に立つことができると言うことでした。
しかし今年はシャベルベンシでかなりの雪が降り、BCも雪が残っていました。BCからはずっと頂上まで雪の上で、浅野うちはクラフトしていて雪も堅くなり歩きやすいのですが、下りは雪が腐って足の付け根まで潜ってしまうと言う状態でした。

この山行で一番行動時間が長い一日が頂上アタックの日です。
初めての高度と時間的にも長い行動で、かなり疲れました。

高度順化の時は脈拍が130以上行かないように心がけたのですが、すぐに達してしまいます。脈拍が130を越えて行動を続けるとかなり疲労が残り、次の日が行動できなくなってしまうためです。順化の早い人は脈拍の値も低いのですが、私のように順化が遅い人はあんまり動かないときの脈拍がすでに90くらいになっているので大変でした。